
メーターモジュールの採用理由
前回のブログに続き、今回はモジュール(設計寸法体系)について、より詳しくご紹介します。
今回の住宅では、最初は尺モジュールで設計を進めていましたが、間取りが確定した段階で「メーターモジュール」に変更しました。
その主な理由は、建蔽率を最大限活用できるという点にありました。モジュールを切り替えることで、敷地に対してより効率的な設計が可能となりました。
具体的なメリットは以下のとおりです。
〇構造材の無駄が少ない
柱や梁などの構造材は、メートル単位での流通が一般的なため、材料のカットロスが少なく、無駄を減らせます。
〇開口部の有効寸法を確保しやすい
特に東京都安全条例第5条(通路に面する開口部の規定)に対応しやすくなります。
例:柱間に設置する掃き出し窓のサイズも、一般的な「16520」サイズに比べ、「17820」サイズを採用しやすく、有効寸法の確保に有利です。
〇狭小スペースでも余裕が出る
トイレや階段など、狭くなりがちな場所でも、モジュール変更により数十センチのゆとりが生まれ、快適性が向上します。
〇面材にはメーターモジュール対応も多い
材料の多くは尺モジュールを前提としていますが、面材(合板など)はメーター規格も流通しており、施工に適した選択肢が増えます。