もうすぐ築30年となる(愛称)「丘の上の家」にて、1階の内側をフルリノベーションする工事を行いました。その工事の様子を少しずつ紹介させて頂きます。
(愛称)「丘の上の家」の新築時に施工をした工務店さんはすでに廃業されてしまったそうです。数年前に別件にて福安工務店が工事の相談を受けたことから、お付き合いをさせていただいております。当初からリノベーションのご希望もお伺いしていたので、実現することができて嬉しいです。
今回は、外壁を残したまま室内の床・壁・天井を撤去し、内側から耐震改修と断熱改修を行う計画としました。設備や建具もすべて新しいものに交換するため、お施主様にはしばらく仮住まいへお引越しして頂きました。

工事を行う1階のお部屋の荷物はすべて片づけて頂き、仮住まいへ持っていくか、2階の工事をしないお部屋にしまっていただきました。リフォームは、お家の荷物を片付ける絶好のチャンスでもあります。
大がかりな改修工事を行う場合、まずは解体工事を行うのですが、部分的に残すところがあるので気を付けなくてはなりません。工事をしないところ(既存の部材を再利用するところ)は壊さないように、そして傷をつけないように、「養生(ようじょう)」をすることから始めます。

玄関のドアは、3年前に断熱ドアに改修したばかりです。工事中に傷をつけないようにプラベニヤで養生しておきます。
(愛称)「丘の上の家」では、すでにドアや窓に関してはすべて断熱改修を実施済みです。今回は耐震改修とともに床や壁の断熱改修を行い、さらに快適な住まいにレベルアップする計画です。

玄関土間のタイルは既存のままの予定なので、傷つけないようにこちらもプラベニヤで養生しておきます。

階段の踏板には、まず”養生ボード”を敷きました。ダンボールをつぶして硬くしたようなクッション性のある木質繊維板です。
その上から、ボール紙養生でカバーをします。

養生をするときに、ピンク色と緑色の養生テープを使用していることにお気づきでしょうか。養生テープには粘着性の強さがいろいろあるのです。ピンクは内装材用の粘着性が少し弱いものです。はがすときに表面がはがれてしまうと困るので、内装材に直接貼るようなところではピンクのテープを貼り、その上から少し強めの緑色の養生テープでしっかり留めるように工夫をしています。

出窓の下枠(カウンター材)も交換する予定はないので、しっかり養生しておきます。
床や壁は解体する予定なので、養生はしません。

2階は、階段を上ってすぐ左にあるトイレのみ改修をする予定です。その他の部屋は改修をしないので、ほこりが入らないように、マスカーといわれる養生用のフィルムシートで覆っておきました。
これで準備は完了!このあと、いよいよ解体工事を始めていきます。