(愛称)「これからを楽しむ家」の屋根は外張り+充填断熱です。今回は外張り断熱の様子をご紹介をします。
屋根の骨組みの上には、構造用合板と透湿防水シートが張ってあり、その上から断熱材を施工するために”垂木(たるき)”が取り付けられています。垂木というのは、屋根の一番高いところから低い方へと掛けてある木材のことで、屋根の下地材を受ける木材です。
垂木の間に、厚さ100㎜のネオマフォームというフェノールフォーム保温版(断熱材)を隙間なく敷き詰めていきます。ネオマフォームは熱伝導率0.020[W/mK]と断熱材の中でも熱を通しにくい素材です。これだけでも熱抵抗値5.0となり、6地域の省エネ基準を満たしていますが、(愛称)「これからを楽しむ家」では、さらに屋根の内側に吹込みセルロースファイバー180㎜の充填断熱をします。
屋根に断熱材を施工するのは室内の温度に影響がある部分だけです。外壁より外側となる”軒”や”けらば”(妻側の屋根の外壁より外に飛び出した部分)には、断熱材を入れる必要はありません。
断熱材を入れ終わったら、垂木の上に12㎜の構造用合板を貼っていきます。この屋根材の下地となる板のことを”野地板(のじいた)”といいます。断熱材と野地板の間には空気が通り抜けられるように通気層を設けています。屋根材の下に通気層を設けることで、屋根裏の熱気や湿気を上部から抜くことができます。
野地板の上に、透湿防水シートを下から順に重ねしろを合わせながら張っていきます。屋根の一番高いところである”棟(むね)”には隙間が設けてあり、断熱材と野地板の間の通気層を通り抜けた空気が、換気棟から抜けていくように施工します。