八王子市片倉町にて、(愛称)「集いの家」の家づくりが始まりました。
まず初めに、敷地の中のどこに家を建てるのか、正確な位置出しをします。道路や隣地境界からの距離だけでなく、高さ方向も測って仮設の杭に印をつけます。この仮設の杭のことを”遣り方(やりかた)”といいます。この杭は後で壊してしまうので、家が建った時には残っていませんが、その印をもとに地面を掘って基礎を造るので、遣り方出しは家づくりの初めのとても大事な作業なのです。
遣り方をもとに地面を掘って締め固め、砕石を敷き詰めた後に捨てコンクリートが打設されます。この”捨てコン”は、構造上は強度を持たない不要なものですが、これから基礎工事をするための平らな作業場をつくることや、位置決めのための印付け(墨出し)をするために大切な役割をもっています。
”捨てコン”の下には、防湿シートが敷いてあります。これは、地面の中の水分が、床下に入ってこないようにするためのものです。床下の湿気が多くなってしまうと、土台の木材などが腐敗しやすく、シロアリ被害の危険も増すため、木造の住宅では湿気が入らないようにすることがとても大切です。ベタ基礎の場合、コンクリートに十分な厚みがあれば土中の水分は上がってこないはずですが、念のため、防湿シートも敷いておくことで二重に湿気を防げるように計画しています。