前回、珪藻土(けいそうど)を塗る壁の下地づくりについて紹介させて頂きました。今回は、仕上げ塗りの様子を紹介いたします。
珪藻土は、藻の一種が化石化してできた粘土状の砂を原料とした自然素材で、無数の穴がいっぱい空いた構造となっています。室内の仕上げ材とすると、室内の湿気を吸放出して湿度を一定に保つ働きをしてくれます。また、断熱性や耐火性能も高いです。
似たような素材として漆喰(しっくい)が挙げられますが、珪藻土の方がざらっとした質感で温かみがあり、色味も豊富です。漆喰と違って抗菌の効果はないため、高湿が続くとカビが生えることがあるので注意が必要です。
マスキングテープで囲まれたエリアに、左官屋さんが珪藻土を塗っていきます。壁面にある程度均一な厚みで塗り付けた後、珪藻土が乾く前にスチロールゴテで模様をつけていきます。
時間との勝負!
塗り終わったら、固まる前にマスキングテープをはがして、あとは乾くのを待ちます。
塗っている時の珪藻土はカーキ色ですが、乾いてくるとだんだん白っぽくなってきます。
模様をつけながら少しずつ塗りつないで、コーナー部分のアールもきれいに丸くつないでいきます。
塗り終わったところは、少しずつ乾き始めて白くなってきています。
珪藻土が乾いて、色が白くなりました。優しい色合いの珪藻土にコテの横模様が入って、温かみのある雰囲気に仕上がっています。
先に貼っておいたタイルのまわりにも、しっかり珪藻土が塗られています。
カラフルなタイルがアクセントになって、とても素敵な空間が完成しました。